12月5日(土)、J1リーグのチャンピオンシップ決勝第2戦(広島Eスタ)にて広島
は、G大阪に1−1で引き分け、2015年の年間王者に輝いた。前半広島は27分にG大
阪に先制されたが、後半31分に途中出場のFW浅野琢磨がヘディングシュートで同点
ゴールを決め、引き分け。2戦合計4−3でG大阪を下した。
森安一監督は、広島の監督就任以来、4年間で3度優勝という偉業を成し遂げました。
今日のテーマである、「広島サンフレッチェ」はなぜ強いのか?について、このブロ
グ『蜻蛉ちゃんのサッカー』に、下記のとおり過去6回、広島のサッカーと森安監督
について記載していますので、読んでいただければ、なぜ強いのかが分かって頂ける
のでは、と思います。
(1)2012年12月7日、11日、13日、クラブFIFAW杯サッカー観戦記(1)、
(2)、(3)。
(2)2013年2月25日、ゼロックススーパー杯、広島対柏戦を観戦して。
(3)2013年12月11日、「森安監督は未来の日本代表の監督になる才能あり」
(4)2014年3月3日、ザックジャパン、広島のサッカーを見習うべし。
広島の強さを知るのには、やはり森安一監督の選手時代のエピソードから語らなけれ
ばならないでしょう。
オフト(オランダ)日本代表監督時代、当時まったく無名の森安一選手(マツダ=現
在の広島)を代表候補の合宿に招集。常連の選手たちは誰も知らなかった。ところが
彼は、アルゼンチンとの親善試合に先発。MFのボランチ(守備型MFでポルトガル
語の舵取り)として初出場。試合後のインタビューで、当時アルゼンチンのスターで
あったFWのカニージャは、「日本の選手で一番やり難かった選手は16番(森安)
だった。自分が入りたい思って動くと、彼が立っているんだ」という言葉に記者団は
驚き、アッという間に、森安の名とボランチという用語とポジションの機能が世間に
広まったのでした。
また、テレビのカメラで森安のプレーを捕らえようとしても、相手からボールを奪っ
たら、直ぐに味方にパスしてしまうため、彼とボールの像を画面に捕らえられない」
とテレビ関係者を悩ませていたそうだ。
その森安が、広島の監督就任1年目で過去1度もリーグ戦でタイトルを獲得したことの
ない広島を優勝に導いたのは、彼の選手時代に、日本代表にて1回のチャンスで結果
を出した“強運”を見逃すわけにはいかない。
森安監督は、日本代表の監督になれるだけの才能がある、と蜻蛉の目はそう見ていま
す。そのわけは、彼がベンチやコーチングボックスに立っている時の目の輝き、その
姿はオーラを感じさせている。それに彼の「広い視野」「深い洞察力」「旺盛な行動
力」「即興性」が、そのまま選手のプレーになって現れているコト。そのうえ、感情
の起伏が少なく、リラックスした冷静さは、監督としての資質は十分備えている。も
ちろん、サッカーの戦術・技術・体力等の知識もあり、センスも感じられる。監督の
心のゆとりが選手に反映して、選手のプレーも遊びがあって、見ていて安心して見て
いられる。対G大阪の第1戦にて、先制を許したプレーのように、時々、リラックス
したプレーが、気の抜けたプレーになってしまう悪癖があるけれども、広島の素晴ら
しさは、必ず次の試合には修正していることである。
最後に、優勝できた要因を森安一監督は、「我々の選手スタッフ一人一人責任をまっ
とうし。チームのために身を粉々にしてやってきて、チームとクラブそれに、多くの
ファンとサポーター、一丸の優勝だと思います」と述べておられた。このように、総
力を結集できる集中力こそ広島の強さではないだろうか。
以上が、今日のつぶやきである。